生命の誤解

体験するのは簡単だけど伝えるのは難しいもの、その一つは「生命」です、子供に「生命ってなに?」と聞かれたらいろんな話をして概念は伝えれるます。「君は生きているでしょ?命が生きていることを生命って言うんだよ」この説明も間違ってはいないですね。この生命にも無知の知の教訓を活かしていきましょう、生命に対して知っているつもりになっていないかなと

表面的で知っているつもりの生命を掘り下げて知るとより魅力的な人生の先輩として説明ができます。そして「生命観が変わる」と言うことは問答無用で自分が成長することに繋がりますよね!

この記事には過去の偉人、プラトン、デカルト、大家さん←など登場してしてもらい、生命観の遍歴をすこし辿りながら、体験しているのによくわからん「生命」に対して、読者さんの答えの一助になればと思います。そして自分の人生に活かす方法もあったりなかったり!見ていきましょう!

① 結論

生命の誤解の前に生命とはなにか…「よくわかっていない」これは外せない結論なのでここは抑えておきます。

この結論を踏まえて生物学者の福岡伸一はこう言っています、生命とは動的平衡である。学問の発展で体の部品は全部作れる!、脳がどのように活動しているのか見える!、死の定義の変更などなど、分かる領域は広がりました。しかし生命とは何かと言う、人類史始まって以来の根源の問いに「これです!」と一致する答えはまだないです。ただ「これは否定できそう」「これは勘違いっぽいな」と思えるものはあります。それを三つに分けました。

1.「心と体は別物」

2.「メカニズム」

3.「心の所有権」

1.「心と体は別物」

学問での言葉を「心身二元論」と言いうのをご存知でしょうか、(同じ意味の言葉は多数あり)心身二元論の発端はソクラテスの弟子のプラトンと言われています。

人間は死んだら体から魂が抜け、身体は腐敗し、魂は永久不滅

このプラトンの言葉を後の世の人間が、プラトンは心身二元論を最初に説いた人と言われるようになりました。

後の世の人間の一人、デカルトは心身二元論の代表者と言われています。有名すぎる言葉

我思うゆえに我あり

と言った人ですね、ものすごーく簡単に説明すると

デカルト わい頭いいからこの世の学問を全部クリしたろ!→全クリしたけどなんだろう…嘘つくのやめてもらっていいですか?これらってあなたの感想ですよね?→でも数学の演繹法はガチっぽいからこれであなたの感想を完璧に学び直そう!→あかん、どれだけ学び直してもあなたの感想やんけ…→あなたの感想…感想…感じて、想う…学問も物質もこの世界も全部怪しいけど怪しいって思ってるわいの精神ガチやんけ!

からのあの名言です。

これらの話が言いたいことは「心と体は連続していない」ということにです。わいの精神はガチでもそれ以外は全て怪しい、心身二元論の所以でコアになる主張です。後世に大きな影響を与え、心、精神は主に宗教が、体、物質は主に科学が担当して解明して、流布して、発展していきます。根性論ガチ勢と利根川ですね

今は誤解だったと考えを改める人が増えましたが、少し前まで「鬱?そんなの気持ちの問題やろ!働けぇ!」という空気感がありました、体がケガをしたら仕事や学校など休んでもいいけど、心のある意味でのケガは別物としている人が多くいました、今もいます、大失恋した時は慢性痛の脳と同じ状態になります。そして、偏った生命観が社会の二柱として現代に進むにつれ、科学からの生命観の誤解が②のメカニズムです。

②メカニズム

メカとは機械、二ズムとは主義、ここで説明するメカニズムとは「生命を機械として観る」という定義で話していきます。

車は約3万個の部品からなる機械で、人間は60兆個の部品からなる機械という生命観です。車を後ろに走らせたいなら歯車をひとつ噛ませれば後ろに走ってくれる。人間も歯車を足したり引いたりしたら望むとおりに動く、これは生命とは何かという永遠のテーマに対してあまりにも狭く限定的な生命観で大切で重要な一面を排除しているように思えます。その人の心は重要じゃなく、西洋医学一択で治せばええとなります。西洋医学にも闇はあるけどそれは無いものとして扱うようになってしまいます。

学問に話は戻り、マルクス経済学の祖、カール・マルクスの代表著書、資本論で「社会の富は「巨大な商品の集合体」の姿にとってあらわれ、一つ一つの商品はその富の要素形態として現れる。したがってわれわれの研究は商品の分析から始まる。」とあります。資本主義ではあれもこれも商品だからあれもこれも分析しますということです。生物学も同じアプローチをします。

生命の基本設計、DNA、遺伝子を約22000コ全て解読しました。

人間の全ての部品を合成できました

脳の中身の活動も全部見えるようになりました

しかし調べても調べても生命を作れないし(生殖行為を除いて)生命とはなにかについて今でも答えは出ていません。マルクスは唯物論の立場を取りながらこのような生命観を持っていました。

「人間の意識が彼らの存在を規定するのではなく、逆に彼らの社会的存在が彼らの意識を規定するのである」

よく、頑張ろう!とか幸せは自分の心が決めるなど、精神で精神をコントロールしようとしますが、マルクスに言わせれば、「社会的存在が意識を規定する」わけですから、その人が社会から見てどんな存在なのか?男なのか女なのか、長男なのか末っ子なのか、資本家なのか、労働者なのか、などなどが精神を規定すると言っています。なので意識(心)は外部から切り離されて、外部の影響を受けずに、思いのまま自由、ということはなく社会的存在との関係性が精神を作ってているということです。マルクスが資本主義を批判して、社会主義とか共産主義ができて、歴史から見るに失敗していますね、どうも社会の最小構成単位の人間を唯物的つまり機械として観るのは間違っているのでは?しかしマルクスの哲学は受け入れ難いが否定も難しくどこかで納得してしまう人も多いと思います。③に続きます。

注意!よく「物質が精神を規定する」と言ったと言われていますが、これは意訳で、マルクスは社会的存在と慎重な言葉を使っています。

③心の所有権

ではじぶんのこの心を持っているのは誰でしょう?ある人はまわりにある物質やその環境や下部構造と言い、ある人は神様って言いそうです、でも「いや自分の心は自分が持っとるやろ」と激しめにツッコミたくなります。

ここで簡単な法律のお話。民法には所有権と占有権という概念があります。ものすごーく簡単に言うとアパートの大家さんが持っているのが所有権、そのアパートに住んでいるのが入居人が占有権を持っています。アパートに対してそれぞれ認められてる行動がありますが自由度が高いのは大家さん、というのは難しくなく理解できます。占有権を持っている人(入居人)は部屋を好きなように自由に使ってもいいですよね、所有権を持ってい人(大家さん)さらに好きなように自由に使えます、大家さんはアパートを潰すこともリフォームすることもできるし、裁判を起こせば入居人を強制退去することも出来ます。

ここから伝えたい最大の誤解に迫っていきます。

あなたはあなたの心の所有権を持っていますか?思いたいことを思い、やりたいことやってひいてはなりたい自分になることは出来るでしょうか?出来ているでしょうか?これはNoと言いきれます。万人すべてに言いきれます。「せやな」と思う人もいれば「全ては言いすぎやろ」と思う方もいるかもしれません。その理由についてですが確率論を使っても、経済学を使っても説明できますが今回は心理学で行きましょう。アドラー心理学からコンプレックスという概念があります。マザコンとかシスコンとか言うのは定着してしまった誤用なので、ここからは劣等感と言います。なりたい自分になっていそうな人っていますよね?億万長者、スター選手、有名人など、これも特定の立場から特定の一面だけを見て「あの人は劣等感なんてない完璧な人生歩んでるんだろうなぁ」と誤解しています。

理由は「完璧な人間なんていない」これは羨望する庶民の慰めはなく、一方方向に時間が流れる世界の中ではそうなるようになっています。どんな人間も「明日の自分」から今の自分を比べれば劣っています。明日はもっと素敵なキラキラした人生を歩みたいと思っています。「いやいやガチでそんな向上心ないわ、現状維持でええわ」と思っている人も現状維持が出来た明日と比べれば今の自分は劣っています。悪くなりたいと思っている人はいません。特定の立場から特定な一面を見たら悪くなっているように見えるだけです、暗い例えですが、人生を終わらせたいと考えている人も今よりは良いという理由で劣っている過去や今より良い未来の自分に近づくために死を選ぼうとしています。アドラーは言います。完璧な人間はいない、みなが劣等感を持っているが劣等感があるから頑張れる。誰しも明日は今よりも素敵で、今より自分らしくなりたいと思っています。それはどうしたって人間は完全に不完全だから。アドラーは劣等感を解決するためには、その不完全な自分を認め、行動することだけ!と言っています。行動ね!はいはい行動ね……けどそれってむずくね?数年でも人間やっていれば体を思いどうりに動かすことも精神を思いどうりに動かすことも困難だと言うことをみんな知っています。それは心の所有権をみんなが持っていないからです。横柄な接客されたらムカつくし嬉しい時悲しい時は考える隙もなく涙が出たり、目の錯覚で同じ色と分かっていても違う色に見えるし、人間は自分の心の所有権を持っていると誤解していて、占有権しか持っていません。

まとめ

1.心と体は連続している

2.人間は機械ではない

3.心の占有権しかもっていない

続きはまた今度!

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