「魔女の一撃」を食らったことがあるでしょうか、コナン君が事件を頭の中で解決した時に走る電流が腰に来るものです。
ためしてガッテンやNHK、最近の書籍などでの腰痛にまつわるもののキーワードは「腰痛を引き起こしているのは脳」というものがある。つまり痛みや疲れ、外傷で感じる痛みさえも脳が作り出している「思い込み」とのこと。なんでも腰痛の9割は自分で治せるんだとか「へぇーでも骨折とか物理的にケガした時はさすがに思い込みとかそういうのじゃないでしょ」と思ったあなたはすでに鏡花水月の術中にいます。
この記事でその思い込みを解きます。痛い痛いのとんでけーで本当に泣き止む子供、そのやさしい親はいくどとなく痛い経験をしています。その多くの人が体験していて信じて疑わない「痛み」この痛みに対してしている思い込みに空白を作れます。
一番伝えたいことは2つあります。そして注意点を1つ
絶対にあると疑わない痛覚の思い込み
盲信している手術の有効性
です。解説する前に注意点です。私が真に伝えたいことは「生きる理由はなりたい自分になる。それだけ」です。ただそれと同じくらい伝えたいこと、誤解して欲しくないことは「西洋医学を否定するべきではない」ということです。これは最重要事項の1つです。
体をニュートラルな状態、つまり病気やケガから回復するのは、薬や手術ではなく、もともと備わっているシステムがそうさせます。福岡伸一先生の主張でいうと動的平衡が回復させます。なので、西洋医学を盲信することはその他を排除するという危険で本末転倒な考えに帰結することを危惧しています。しかし、大量の税金や関係者の多くの時間を医学に使われてきた現代社会の最適解は西洋医学になります。なので体の不調はまず病院に行く、当たり前のことですね、決して西洋医学を否定しない心構えでお付き合いいただければ幸いです。
育児を経験すると「痛い痛いの飛んで行けーはガチ」と言うことを経験できます。そしてtiktokで一時期流行った痛い痛いの飛んで行けーの逆バージョンhttps://vt.tiktok.com/ZSJ96yPuM/を見たことはありますか?子供を抱っこするパパが悪いイタズラで壁をバンッと叩きます。そしてその子供に「今すごい音で壁に頭がぶつかったけど大丈夫?」と言わんばかりに子供の頭に手を当てて「痛かったよね!?ごめんね!大丈夫?」と声をかけます。もちろん本当に子供は頭をぶつけていません。しかし子供は自分を取り巻く全ての情報を精査してうえーんと涙を流して大泣きします。これが話題を呼び多くのtiktokerがマネをして子供は「存在しないはずの痛み」にイタズラな親の作り出した偽の状況に大泣きするのです。一見愛くるしい動画なのですが、「いやこれガチで頭ぶつけた時と子供は変わらんぞ」と思いました。
ミネソタ州オースティン在住ポニーアンダーソン75歳地元の肉の缶詰めメーカーで40年働き引退後も若い頃から続けているゴルフが趣味の活動的な女性、旦那はドン、2005年、浄水器の水漏れでキッチンのタイルで滑って背中から転倒、神経麻痺はないが背中にヒビが入ってしまいました。「背骨が折れたと思った」
痛みで立ち上がれずゴルフも出来ずに座っているだの生活を送っていた。数ヶ月後、ミネソタ州ロチェスターメイヨークリニックの外科医デビット・カルメスの椎体整形術の臨床試験に参加、2005年に整形外科医、リハビリテーション医、麻酔専門医などがよく行う手術として脚光を浴びていた椎体形成術(骨セメント療法)つまり骨折した骨に医療用セメントを注入、強化するというもの。手術後、「本当に痛みが消えて、ゴルフも始めたし、したいことがなんでもできるの」84歳になるポニーはゴルフの計画を立てているほど良い経過だった。しかしポニーは自分がプラセボ群に入っていたことを知らなかった。
カルメスは「患者の中には手術台から飛び降りるほど効果がある。80%の患者に確かなメリットがあった」という。しかしカルメスは手術に疑問を持っていた。セメントの量は関係なさそうで背骨の別の部位に誤って注入したいくつかの症例でも改善していた。
シアトル ワシントン大学放射線医ジェリー・ジャービックとチームを組み、外科手術のプラセボ対照試験を行う。世界中の11の病院でボニーを含めた脊椎骨折患者131名、半分は椎体形成術を半分は偽の手術を行う。患者には50%の確率で手術を受けることは伝えていた。医師も手術用の包装在料を明けるまで分からない、セメントを注入する以外はすべてに同じシナリオで行動した。
1ヶ月後に全患者に痛みレベルと障害レベルの追跡調査、痛みが残る患者も数名いたが、ほとんど治癒した。障害のスコアは23の質問(1ブロック歩けるか、手すりなしで階段を登れるか)で調査、術前平均17のいいえ(分類としては、重度の障害)→障害スコア平均11に、痛みのスコアは術前7/10→4/10。ほぼ半分に、同時期のオーストラリアの試験でも似た結果になった。2009.研究を発表、あきらかにメリットがあるのに、偽の手術と有意差がなかった(両群改善されていた)
ジャービックは敵意に満ちた手紙や記事で叩かれた。「患者を救っているものを私たちが取り上げようとしていると一方的に決めつけた」カルメスは「患者が良くなるのを知っているから今でも形成手術を行っています。すべきことをするまでです。」
似たような事例は本当にいくつもあり、現代でもある。
2012.Z薬という安価な睡眠薬もプラセボ効果だったことが明らかになり、ほとんど価値がないとされた。がん性疼痛に「完全」「劇的」「優秀」と評価されていた麻酔剤ケタミンもプラセボ以上の効果はないとされた。2014.専門家たちが、狭心症から膝関節炎にいたる有望(とされていた)な外科手術について53件のプラセボ対照試験を分析、その半数で偽の手術が同程度の良い結果を出した。半月板損傷による比較では一年後の追跡調査でも同程度の結果となった。
お医者さんが社会的地位の強者であることは共通認識であるが、その立場にいない者からすると「お医者さんが言う事なら間違いない」「みんなやっている手術なら安心で絶対効果がある」と思っている自分はいないでしょうか、自分の健康や痛みやケガを治してくれるシンボルに全知全能の看板を担がせようとしていないだろうか、医者というだけでそこにはインサイダーがあって、医者にしかできない力や技や知識があると思いがちだ。しかし医学だけではなく、科学の全般は「正しさ」を保証していない。むしろ逆だ。科学の姿勢というのは非常に謙遜している。
20世紀の科学哲学者カール・ポパーは、科学と疑似科学を分けるものとして「反証可能性」を主張している。
「科学は常に反証できるものである。」
「間違っているかもしれない可能性」を常に考慮して、今得られている証拠から総合して判断できる「最も有力な説明」を主張として採用するようなことが科学的な態度である。
地球が回っていると呟いた少数派が科学的態度であり、ハッブル望遠鏡が観察した結果を翌年のすべての教科書に宇宙は加速膨張していたと刷り直した文部科学省が科学的な態度である。体の回復力や病気に打ち克つ要因は精神的な情報に左右されやすい。つまり良くなろうとする気持ちが大切にもかかわらず、外部にその仕事を放り投げて、「科学的に正しい」「科学的に間違っている」という言葉を安易に使うことは慎重になるべきである。
絶対にあると疑わなかった痛覚に対して「じゃ痛みってなんだろう?思い込みなのかな…」と疑う空白はできました?盲信している手術の有効性に「手術って絶対に効果があると思っていた」と再考する空白はできましたか?繰り返しになりますが西洋医学を否定するつもりは一切ありません。そう思っている読者がいたらそれは誤解で思い込みなので気をつけてください。あまねく知覚は脳が処理をしています。腰の痛みなど癒やしてくれるのはセメントを骨に注入するだけではないこと、そして自分の気持ち、心、精神が大切と考え直すきっかけになれば幸いです。
「痛みは脳が体験しているのだから脳にアプローチしたら痛みも制御できる」という主張は考えてみれば至極当然です。長年生活を制限され悩まされてきた痛みや思い込みをといて、なりたい自分になる、なれた人の話や方法論も今後記事にしていきます。無知の知、知っていると決めつけずに豊かな人生を送りたいですね
コメント
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